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[★☆☆]n^5とnを30で割った余りは等しいか[整数問題1]

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こんにちは、めたぼザビでございます。

今回は、整数問題を1問解いてみたいと思います。

数式は横スクロールできます!

めたぼ=ザビ
めたぼ=ザビ

整数と割り算は入試でよく絡みます。

設問

$$任意の整数~n~に対して、n^5~と~n~をそれぞれ~30~で割った余りは等しいことを示せ。$$

具体的に見てみると、、、

\(\displaystyle n=2~のとき、\\n^5=32~より~30~で割った余りはともに~2\)

\(\displaystyle n=3~のとき、\\n^5=243~より~30~で割った余りはともに~3\)

\(\displaystyle n=4~のとき、\\n^5=1024~より~30~で割った余りはともに~4\)

と、たしかに成り立っていそうな気がします。
以下、解法へのアプローチになります。

設問文を言い換えてみる

余りが出てくる問題に取り組むとき、必ずと言っていいほど、

$$(~割る数~)~×~(~商~)~+~(~余り~)$$

で表すと思います。

それを本問でやってみると、どのみち余りを引き算で消すことになると思います。

ということで、

$$「n^5-n~が~30~で割り切れる」$$

と言い換えてあげると、記述が少しだけですがスリムになります。

30で割り切れるとはどういうことか

30で割り切れる条件を一気に考えることはかなり難しいです。

そこで使うのが、素因数分解です。
素因数分解を用いることで、30=2・3・5と表すことができます。

つまり、30で割り切れる、ということは、「2の倍数かつ3の倍数かつ5の倍数である」、とわかります。

 

k連続する整数の積はk以下のすべての倍数

さて、かけ算の形を目指す以上、まずは因数分解をすると思います。

$$n^5-n=n(n^2-1)(n^2+1)=n(n+1)(n-1)(n^2+1)…①$$

n、n+1、n-1の中に偶数や3の倍数が含まれているので、$$n(n+1)(n-1)~は~6~の倍数である。$$といえます。

 

問題は、5の倍数の証明になります。2通りの方法で示してみます。

n≡4,5,6(mod5)の場合は、n(n+1)(n-1)が5の倍数となりますが、n≡2,3(mod5)の場合は、それぞれ、\(\displaystyle n^2+1≡5,10≡0~(mod~5~)\)となるので①が5の倍数であると言えます。

連続5整数の積を無理やり作る

式を無理やりいじってあとで帳尻を合わせる、という手法はよく使われます。

確実に30の倍数である、n(n+1)(n-1)(n+2)(n-2)を作って、残りを加減してみましょう。
そうすると①は、

$$\begin{eqnarray}n(n+1)(n-1)(n^2+1)&=&n(n+1)(n-1)(n^2-4+5)\\&=&n(n+1)(n-1)(n+2)(n-2)+5n(n+1)(n-1)\end{eqnarray}$$

と表せます。よって、①は5の倍数の和で書くことができたため、①は5の倍数であると言えます。

 

解答例

\(\displaystyle n^5-n\)が30の倍数であるとき、\(\displaystyle n^5\) と \(\displaystyle n\) をそれぞれ30で割った余りは等しい、といえる。
ここで、$$\begin{eqnarray}n^5-n&=&n(n^2-1)(n^2+1)\\&=&n(n+1)(n-1)(n^2-4+5)\\&=&n(n+1)(n-1)(n+2)(n-2)+5n(n+1)(n-1)\end{eqnarray}$$と変形できる。
連続5整数の積は2の倍数かつ3の倍数かつ5の倍数であり、連続3整数の積は2の倍数かつ3の倍数であるから、
\(\displaystyle n(n+1)(n-1)(n+2)(n-2)\)、\(\displaystyle 5n(n+1)(n-1)\)ともに30の倍数である。…①

∴ ①より、\(\displaystyle n^5-n\)が30の倍数であることがいえて、

題意は示された。     ((証明終))

まとめ、あとがき

いかがだったでしょうか?

今回は初めて当ブログで問題演習をしてみました。

これからも演習を投稿していこうと思っています。

ご精読ありがとうございました!

 

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