こんにちは、めたぼザビでございます。
今回は、整数問題を1問解いてみたいと思います。
数式は横スクロールできます!
整数と割り算は入試でよく絡みます。
設問
具体的に見てみると、、、
\(\displaystyle n=2~のとき、\\n^5=32~より~30~で割った余りはともに~2\)
\(\displaystyle n=3~のとき、\\n^5=243~より~30~で割った余りはともに~3\)
\(\displaystyle n=4~のとき、\\n^5=1024~より~30~で割った余りはともに~4\)
と、たしかに成り立っていそうな気がします。
以下、解法へのアプローチになります。
設問文を言い換えてみる
余りが出てくる問題に取り組むとき、必ずと言っていいほど、
で表すと思います。
それを本問でやってみると、どのみち余りを引き算で消すことになると思います。
ということで、
と言い換えてあげると、記述が少しだけですがスリムになります。
30で割り切れるとはどういうことか
30で割り切れる条件を一気に考えることはかなり難しいです。
そこで使うのが、素因数分解です。
素因数分解を用いることで、30=2・3・5と表すことができます。
つまり、30で割り切れる、ということは、「2の倍数かつ3の倍数かつ5の倍数である」、とわかります。
k連続する整数の積はk以下のすべての倍数
さて、かけ算の形を目指す以上、まずは因数分解をすると思います。
n、n+1、n-1の中に偶数や3の倍数が含まれているので、$$n(n+1)(n-1)~は~6~の倍数である。$$といえます。
問題は、5の倍数の証明になります。2通りの方法で示してみます。
n≡4,5,6(mod5)の場合は、n(n+1)(n-1)が5の倍数となりますが、n≡2,3(mod5)の場合は、それぞれ、\(\displaystyle n^2+1≡5,10≡0~(mod~5~)\)となるので①が5の倍数であると言えます。
連続5整数の積を無理やり作る
式を無理やりいじってあとで帳尻を合わせる、という手法はよく使われます。
確実に30の倍数である、n(n+1)(n-1)(n+2)(n-2)を作って、残りを加減してみましょう。
そうすると①は、
と表せます。よって、①は5の倍数の和で書くことができたため、①は5の倍数であると言えます。
解答例
\(\displaystyle n^5-n\)が30の倍数であるとき、\(\displaystyle n^5\) と \(\displaystyle n\) をそれぞれ30で割った余りは等しい、といえる。
ここで、$$\begin{eqnarray}n^5-n&=&n(n^2-1)(n^2+1)\\&=&n(n+1)(n-1)(n^2-4+5)\\&=&n(n+1)(n-1)(n+2)(n-2)+5n(n+1)(n-1)\end{eqnarray}$$と変形できる。
連続5整数の積は2の倍数かつ3の倍数かつ5の倍数であり、連続3整数の積は2の倍数かつ3の倍数であるから、
\(\displaystyle n(n+1)(n-1)(n+2)(n-2)\)、\(\displaystyle 5n(n+1)(n-1)\)ともに30の倍数である。…①
∴ ①より、\(\displaystyle n^5-n\)が30の倍数であることがいえて、
題意は示された。 ((証明終))
まとめ、あとがき
いかがだったでしょうか?
今回は初めて当ブログで問題演習をしてみました。
これからも演習を投稿していこうと思っています。
ご精読ありがとうございました!
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